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2010.06.02

福島瑞穂大臣罷免 連立内閣の“揺らぎ続ける政治主導”

◆いよいよ「労働者派遣法改正案」審議本番

 先日、「郵政改革法案」が衆議院本会議で可決(5/31)通過し、いよいよ、次は重要法案のひとつである「労働者派遣法改正案」審議が本番となります。

◆“連立離脱を決定”した社民党

 「派遣法改正案」が衆院本会議に審議入り(4/16)から、すでに1ヶ月半が経過したところですが、“米軍基地「普天間飛行場移設」問題”や“家畜伝染病「口蹄疫」問題”※1)等で国会が混迷する中、普天間移設に係わる「日米共同声明」の閣議決定に際し、社民党党首の福島瑞穂内閣府特命担当大臣(消費者及び食品安全・少子化対策・男女共同参画)は、《普天間基地の移設先として、辺野古沖が明記され、それを容認する署名はできません(記者会見)》と署名拒否した為、大臣を“罷免(5/28)”されました。これは、鳩山首相が日米関係を最優先に重視した結果であり、罷免後、社民党は“連立離脱を決定(5/30:全国幹事長会議)”しました。

◆労政審が“抗議”した「派遣法改正案」

 これまで「労働者派遣法改正」の規制強化を強く求めてきたのは、ほかでもない「社民党」及び「国民新党」です。過日の当ブログ記事※2)に記載のとおり、同派遣法改正案が今国会に上程される直前に、社民・国民新党の両党の“異議(「事前面接解禁」に反対)”が受け入られ閣議決定(3/19)したことに対し、労働政策審議会は、厚労相へ異例の“抗議”に至ったのです。但し、長妻厚労相の立場を弁護すれば、大臣は、《労使合意が大前提と(解禁反対に)反発》した(3/17:基本政策閣僚委員会)という経緯があります。

◆“ひたすら独走”する与党

 与党内からも首相退陣論は噴出していますが、普天間問題でも“アメと無知(抑止力)”で臨み、優柔不断を露呈した鳩山首相に対し、“サギ山首相”等と野党がボヤいているのも関知せず、今国会会期末(6/16)までの残された時間と闘う与党は、「派遣法改正案」成立に向けて“ひたすら独走”して行くものと懸念します。
【ご参照】
※1)●当ブログ記事(10/5/31日付)
 :『“家畜伝染病(口蹄疫)問題”で直面したわが国のリスク管理態勢』
※2)●当ブログ記事(10/4/16日付)
 :『★「労働者派遣法改正案」の国会審議に刮目する!』