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2010.08.26

厚生労働省の労働施策は“待遇・賃金の格差是正”か

◆すべてが“格差是正”に向かい始めた労働行政

 近年の労働行政は、一貫して“格差是正”に向かっています。『労働経済白書』※で、「人材派遣による“収入格差”助長を認めた」ことも現れのひとつでしょう。スタートは“パート法法制化”から始まり、来年度には“有期労働契約”へと進んで行きます。また、法制化が停滞している“労働者派遣法改正”も「均衡を考慮した待遇の確保」等、“格差是正”の条文を織り込んできています.キーワードは“均衡待遇”の四文字なのです。

◆“均衡待遇”の取扱いが焦点に

 厚生労働省は「平等」という文言を控え、“均衡待遇”の四文字を選択してきました。勿論、「平等」は「均一、一律」に匹敵するものであり、「均衡」は「公平」を前提とするまさに「バランス」を図るものと考えられますが、法改正進行により、民間企業はこの“均衡待遇”の四文字の解釈に大いに悩まされることなるのは明白です。ファジーな法制化は、民間企業を悩ます要因となるだけです。厚生労働省が主張する“均衡待遇”を具体的にかつ明確にしていただきたいものです。

※当ブログ記事(10/8/19日付)

 :「『労働経済白書(2010年版)』の影響は」ご参照。