2010.09.29
「派遣検定」より“派遣先責任者”認定制度の確立を
◆“派遣検定”では無意味
人材派遣における最大の問題は、“派遣先企業”が派遣法を理解していないことによるトラブル発生なのです。問題があると言うと、どうしても“派遣会社”が注目されますが、それでは“本質”を理解していないことになります。なぜなら、派遣社員を“指揮命令(指示・監督)”しているのは“派遣先企業”だからです。つまり、使用者が派遣法を理解していなければ、「直接雇用」と同様に仕事を依頼してしまう機会を招き、その結果、トラブルが発生するのです。業務多忙時に、「これやっといて」という業務指示が契約外なら、自ずと派遣法違反になってしまうのです。単に間口が広いだけの『派遣検定』※では、人材派遣業界の“健全な発展を支援”する効果は大きくないと考えます。
◆「派遣元責任者」と同様に“派遣先責任者”も義務化を
「派遣法改正」で“派遣先責任者の義務化”を法制化できれば、大半のトラブルは防止できるでしょう。
※【派遣検定】
:特定非営利(NPO)法人「人材ビジネスコンプライアンス推進協議会:大石明・同協議会理事長」が主催する「検定」。労働者派遣に係る関係法令の知識等を測る為に、本年10月に初実施(東京・大阪)される予定。
URL http://www.comp.or.jp
Category:提言