2017.09.17
「無期転換ルール」の導入手順~2017年 厚生労働省の「無期転換ルール取組促進キャンペーン」より~
◆「無期転換ルール」の導入手順
厚生労働省の「無期転換ルール」の導入手順については、下記のとおりです。
STEP1 有期契約労働者の就労実態を調べる
まずは、自社で働いている有期契約労働者の現状を把握しましょう。
◇有期契約労働者の人数、職務内容、月や週の労働時間、契約期間、更新回数、勤続年数(通算契約期間)、今後の働き方やキャリアに対する考え、無期転換申込権の発生時期などを把握しましょう。
【活用できる厚生労働省の支援策】
●労働契約等解説セミナー ●有期契約労働者の円滑な無期転換のためのハンドブック
STEP2 社内の仕事を整理し、無期転換後に任せる仕事を考える
次に、無期転換後にどのように活躍してもらうか考えましょう。
◇効果的な人事管理を行うため、中長期的な視点を持って検討しましょう。 具体的には、無期転換後の労働条件の検討にあたり、①仕事の内容を分類し、②有期契約労働者の転換後の役割について整理しましょう。
◇有期契約労働者が無期転換した場合、従来の「正社員」との関係で役割や責任を明確にしておかないと、トラブルが発生する恐れがあります。労働条件を検討する際には、その点にも注意が必要です。
【活用できる厚生労働省の支援策】
●キャリアアップ助成金 ●先進的に無期転換ルール等を導入している企業事例集
●シンポジウム ●中小企業に対するコンサルティング
STEP3 適用する労働条件を検討し、就業規則を作成する
◇STEP2において無期転換後の有期契約労働者の役割を明確にした上で、無期転換後の労働条件などの制度設計を行い、それに従って、就業規則を整備(既存の就業規則の改定、新規作成等)しましょう。
◇無期転換者用の就業規則を作成した場合には、これらの規定の対象となる社員を、正社員の就業規則の対象から除外しておく必要があります。そのため、正社員の就業規則の見直しも併せて検討しましょう。
【活用できる厚生労働省の支援策】
●無期転換ルール、多様な正社員に関するモデル就業規則
STEP4 運用と改善を行う
◇無期転換をスムーズに進める上で大切なのは、制度の設計段階から労使のコミュニケーションを密に行うことです。
◇また、無期転換申込権について、有期契約労働者に対して事前に説明することが適切です。
◇なお、有期労働契約から無期労働契約への転換時には、勤務地の限定がなくなったり、時間外労働が発生するなど、働き方に変化が生じる場合があります。 このため、転換後も、円滑に無期転換が行われているかを把握し、必要に応じて改善を行う必要があります。
【ご参照】
◆『「無期転換ルール」の導入手順』厚生労働省
URL http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11201250-Roudoukijunkyoku-Roudoujoukenseisakuka/0000177137.pdf