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2010.02.02

改正入管法で“外国人研修生”は“実習生”に 労働関係法適用で賃金格差をどうする

◆既存の外国人研修・技能実習制度も7月に変更

 これまで1年間は“研修生”そして2年間の“実習生”という外国人研修・技能実習生は、「改正入管法」の今夏施行(予定)に伴ってスタート時点から“実習生”扱いとなり、労働関係法令が適用されることになります。この「改正入管法」の発効により、今後トラブルとなり得る問題が数多く発生してくるものと推測しますが、労働現場はまだこれらに全く対応していないのが現実です。
 一般に労働者になれば、雇用時点から社会保険や厚生年金に加入します。ただ、在留資格「技能実習」活動者にとって社会保険は必要と思いますが、厚生年金はどうでしょうか? 帰国後、「日本年金機構」に申し出れば解約は可能ですが、その行為自体に意味があるのでしょうか?また、労働者となった時点で日本人との「賃金格差」にはどう対応するのでしょうか? 今の実習生は大半がほぼ最低賃金ですが・・・。本来、研修生や実習生を労働者扱いすることには大きな無理があります。実習生は3年間のあくまで「技能実習生」ですから、別枠で労働者として認定をする必要があると思います。

◆中小企業が活用し易い制度に

 一方、中小企業においては、外国人研修生は「安定した労働力」としての重宝されていることも現実です。受入研修生の人数枠は、従業員の比率により要件が決定されます。しかし、その「人数枠」要件が存在しているために、中小企業は多く採用することが困難なのです。大企業については「人数枠」要件の設定は必要と思いますが、福利厚生の充実していない中小企業には、貴重な戦力なのです。国内の中小企業の発展を経済政策に掲げるならば、外国人研修生の活用をより自由な設定とする法改正も不可欠なのではと考えます。
【ご参照】
●当ブログ記事(10/1/12日付)
 :『改正入管法 在留資格「技能実習」の新設で労働関係法令等適用に』