2014.11.29

★“国際的な交流拠点”を目指す「ささしまライブ２４（再開発地区）」

◆最寄り駅は「ささしまライブ駅（あおなみ線）」

　各論になりますが、この「ささしまライブ２４地区」の具体的な位置は、「JR名古屋駅」から「笹島（ｻｻｼﾏ）」交差点を経由し、同駅から南方へ約1ｷﾛﾒｰﾄﾙ先に位置する「地区（約22.1ﾍｸﾀｰﾙ）」で、事業名称は『名古屋都市計画事業ささしまライブ24土地区画整理事業（事業費：359億円）』です。その昔、旧国鉄の「笹島貨物駅」跡地で、皆様ご存知の『愛・地球博（2005年）』のサテライト会場であった地区です。当ブログ記事（2014/2/22日付）※１）の説明と一部重複しますが、前回の記事と異なるのは、今回は「具体的な固有名詞」を表記した点です。

◆現況＆今後の整備計画

　当該「地区」の現況は、(1)ライブホール（「Zepp Nagoya」：2005/3月開業）をはじめ、(2)シネコン・アミューズメント等（「ﾏｰｹｯﾄｽｸｴｱささしま」：2005/3月開業）や(3)国際交流・研修施設（「JICA中部国際センター」：2009/6月開業）の他、名古屋市の提案コンペで優秀賞を受賞した(4)大学（「愛知大学名古屋ｷｬﾝﾊﾟｽ」：2012/4月開校。5学部が移転済、収容：約7,000人）が先行して進出しています。
　今後は、前述のコンペで優秀賞を受賞した(5)「豊田通商」等の企業グループのオフィス（ｲｰｽﾄﾀﾜｰ）の他、(6)ホテル、(7)国際会議が開催可能なコンファレンスセンターや商業施設等で構成される「グローバルゲート（仮称）：3棟のうち、高層棟（ｳｴｽﾄﾀﾜｰ）：高さ170ﾒｰﾄﾙ、37F建て」が建設される計画（2017年度開業予定）です。また、(8)地元の民間放送局（「中京テレビ放送（日ﾃﾚ系）」の本社移転（2016年秋竣工予定）、(9)賃貸住宅等（「ﾛｲﾔﾙﾊﾟｰｸｽERささしま（仮称）」：2015年3月竣工予定）、(10)ブライダル施設（「ﾍﾞｽﾄﾌﾞﾗｲﾀﾞﾙささしま（仮称）」：2015年秋開業予定）等が建設される他、前掲「(4)大学」の一部（第2期。別棟）も開校予定（2017/4月供用開始予定）で“新たなビジネス・交流拠点”と化す、まさに注目の「エリア」です。

◆新設される「歩行者空間（390ﾒｰﾄﾙ）」

　ブログ過去記事（前掲※）で問題提起したのは、《当該「地区」に至るまでの「歩行空間の再整備（高架鉄道下の騒音はかなり大では？）」が必要ではないか》という点です。そして、この個人的な素朴な質問に答えてくれる計画※２）を見つけました。それは、前述の「笹島（交差点）」から“地下通路を新設置する”という計画です。あくまで筆者が確認する限りですが、本件はまだ地元の地方紙でも取り上げられていないようです。それは、《平成26年度に名古屋市各局が中村区で実施する主な事業》のひとつで、「名古屋駅周辺地価公共空間整備」が挙げられます。具体的な取り組み内容は、《名古屋駅地区からささしま・名駅南地区方面への歩行者のアクセス改善》を図るものであり、《歩行者空間の整備を進める》と記載されています。因みに、施設概要は、「通路幅員：約8.5ﾒｰﾄﾙ、通路高さ：約3ﾒｰﾄﾙ、延長：390ﾒｰﾄﾙ、ﾑｰﾋﾞﾝｸﾞｳｫｰｸ2列」です。

◆「ささしまライブ24地区」への直結路線も新整備予定

　現在、再開発事業が進行中の「JR名古屋駅」の周辺は、2027年に先行開業予定の「リニア中央新幹線（JR東海）」の工事進行に伴い、オフィス街は益々活性化していくものと予測しています。この「ささしまライブ24地区」は、前掲のとおり、「JR名古屋駅」を挟んで人の流動がより一層活性化し、名駅の南北地域が対抗すると目されます。
　尚、既存の新幹線（JR東海）の名駅太閤通口（西口側）から、「ささしまライブ24地区」に直結する幹線道路（事業名称：名古屋都市計画道路事業3.3.14号椿町線。事業費：83億円。施行延長：555ﾒｰﾄﾙ、4車線）も新たに整備される計画で、当該工事はすでに進行中であることを付記しておきます。これまで“偉大なる田舎”等と揶揄されてきた「名古屋市（人口約227万人：2014/4/1現在）」は、果たしてどのように変貌するのでしょうか？乞うご期待、といったところです。
【資料】名古屋市住宅都市局公表資料。※２）『平成26年度 中村区政運営方針（発行：平成26年5月）』名古屋市中村区役所公表資料。
【ご参照】
※１）ブログ記事（2014/2/22日付）
　：『★名古屋駅前再開発事業＆リニア中央新幹線開業で“サスティナブルな街づくり”を期待』。
　　URL　http://www.jsbb.jp/st/26506/