2015.07.07
2015年の派遣法改正において「政令26業務(専門26業務)」で長期勤務してきた有期雇用の派遣労働者(派遣社員)を人材派遣会社はどうするのか?
◆未だ結論を出せない人材派遣会社
2015年の「労働者派遣法改正案」が衆議院を通過し、参議院に送られました。これにより、有期雇用で「政令26業務(専門26業務)」として長期勤務してきた派遣労働者からは、将来に対する不安が高まってきているのです。それは、「派遣法改正が成立したらどうなるのか」の結論を、人材派遣会社が打ち出していないからです。
派遣労働者の希望は現状維持で、そのまま同じ派遣先企業で同じ業務を継続したいのが本音です。しかしながら、それを継続するには、人材派遣会社による“無期雇用化”が不可欠となるのですが、人材派遣会社は無期雇用化を拒んでいるのです。また、しかし「雇止め」を実施すれば、長期勤務してきた労働者による抵抗は相当厳しくなることが想定されるからです。
2015年の派遣法改正は、「人材派遣会社」対「政令26業務の派遣労働者」という構図下で、労務トラブルが急増することになるのです。果たして、人材派遣会社はどのような選択をするのでしょうか?