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2010.09.09

法務省 再犯防止施策 “出所者向けハローワーク”

◆再入所者の7割以上が“無職者”

 この度、法務省は刑務所出所者等に特化したきめ細かな就労支援を実施すべく、再犯防止に向けた「社会復帰支援対策」の中間取りまとめを公表(8/31)しました。その概要は、「刑務所への再入所者の71.8%が無職者(09年)」で、かつ《無職の保護観察対象者の再犯率は36.7%》は有職者再犯率の約5倍という現状を踏まえ、出所後の帰住先及び就労先確保のための仕組みを構築する等の施策を盛り込んだものです。その他、再犯防止施策としては、これまで「薬物事犯者特定の問題を抱える者への指導・支援の強化」、「新制度への対応・新たな支援方策の展開」についても検討されてきました。

◆既存「ハローワーク」の活用を

 「更生保護就労センター(仮称)」は、言わば“出所者向けのハローワーク”です。これを《企業ネットワークを有し、雇用管理等に通じた民間団体による運営》が想定され、当該施策で《法務省は来年度予算の概算要求の「特別枠」として約7億円を要望する》とのことです。勿論、当該予算にはその他、薬物事犯者に対する処遇・支援を実施すべく「改善指導センター(仮称)」も含まれるのですが、「ハローワーク機能」については、既存の「ハローワーク」を活用する手立ては無いのでしょうか。縦割り行政ではなく、横割り行政で“ムダ”を省くべく一考を願うところです。
参考:法務省公表資料。