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2019.08.23

労働者派遣法改正に伴う『労使協定方式に関するQ&A(通勤手当)』厚生労働省

◆通勤手当(計5項目)

【問3-1】通勤手当について、実費支給により「同等以上」を確保する場合、通勤手当の上限額を協定対象派遣労働者の平均的な所定内労働時間1時間当たりに換算した額が「72 円」以上であることが必要であるが、この「上限額を協定対象派遣労働者の平均的な所定内労働時間1時間当たりに換算した額」はどのように計算して導き出せばよいのか。
【答】「上限額を協定対象派遣労働者の平均的な所定内労働時間1時間当たりに換算し
た額」の計算方法については、労使で合意されたものである必要があるが、例えば、一月当たりの上限額が設けられている場合、当該上限額を協定対象派遣労働者の一月当たりの所定内労働時間の平均で割ることが考えられる。
【問3-2】通勤手当を支払っていない場合に、一般賃金と同等以上の額を確保するためには、どうすればよいか。
【答】通勤手当を支払っていない場合には、協定対象派遣労働者の賃金(退職金を除く。)の額が、一般基本給・賞与等の額に一般通勤手当「72 円」を加えた額と同等以上であることが必要である。
【問3-3】「一般基本給・賞与等+一般通勤手当」と「基本給・賞与・手当等+通勤手当」で比較する場合に、割増賃金の算定基礎となる賃金額はどうなるのか。
【答】「割増賃金の基礎となる賃金」については、労働基準法等に規定されており、通
勤手当については、「割増賃金の基礎となる賃金」から除外することができる。
ただし、通勤手当の名称で支給されている賃金の全てを除外できるわけではなく、通勤手当が、6か月定期券の金額に応じた費用を支給する場合など、通勤に要した費用に応じて支給される手当である。場合には、除外することができる。
 一方、実際の通勤距離にかかわらず1日300円支給する場合など、通勤に要した費用や通勤距離に関係なく一律に支給する手当である場合には、除外することができない。
 なお、通勤手当として別途支給するのではなく、通勤手当相当分を加味して基本給として支給するときは、通勤手当分を含めた基本給全てを割増賃金の基礎とする必要があると考えられるが、一方で、通勤手当として別途支給する場合には、上記の考え方に沿って判断されるものである。
【問3-4】実費支給で通勤手当を支払っているが、例えば、派遣就業の場所と居住地の間の距離が1㎞未満である場合を「徒歩圏内」とし、通勤手当を支給していない場合、どのように取り扱えばよいか。
【答】派遣就業の場所と居住地の間の距離が1㎞未満である場合を「徒歩圏内」として通勤手当を支給しないことを労使で合意し、その他の場合を実費支給している場合には、局長通知第2の2の(1)の実費支給と解される。
 「徒歩圏内」の距離については、(人事院規則(原則として2㎞未満の場合には通勤手当は支給しない)等を参考にしつつ、)労使でご判断いただくものである。
【問3-5】通勤手当を、「1~2㎞の場合は●円、2~3㎞は●円、・・・」と距離に応じて定額で支給している場合、実費支給と取り扱ってもよいか。
【答】通勤距離に応じて支払うものであれば、実費支給として認められる。ただし、支払う額が実費相当の額といえることが必要であり、不当に低い額で設定されている場合は、この限りでない。

【ご参照】

◆「労使協定方式に関するQ&A」
 URL https://www.mhlw.go.jp/content/000538206.pdf

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