2008.12.08
非正規労働者の雇用確保の提言
◆失業実態は約30~50万人と予測
世界金融危機の直撃によって、わが国内の実体経済は日増しに深刻さを増しており、とりわけ製造業をはじめとする非正規労働者は、来年3月までに約30万人~50万人が「雇い止め」の危機に直面していると推測します。
◆自動車関連企業を含めると約10倍に
厚生労働省調査による「約3万人に上る非正規労働者失業者数」は、今年11月末現在における来年3月までの確定事例分であり、冒頭の日増しに増加している非正規労働者の実態とは、大きく乖離した数値と判断します。
というのは、この円高株安の金融不況で、これまで好調を極めていた輸出関連産業、とくに大手自動車メーカーが大幅減産態勢に突入したことにより、その広い裾野にある「部品メーカー」等も大打撃を受けており、数多くの傘下企業含めると、非正規労働者失業数は、厚生労働省予測数値の少なくとも約10倍は「雇い止め」になってしまうからです。
◆非正規労働者セーフティネットの緊急整備を
政府与党は、今週「新雇用対策」を正式決定(12/10)する予定ですが、年の瀬を目前に、非正規労働者のこうした厳しい実態を改めて直視し、「雇用緊急対策」と雇用保険等の迅速な法改正に対応したセーフティネットの整備を望むばかりです。