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2014.05.01

★《提言》社団法人全国請負化推進協議会の代表理事 人材派遣業界の復活には“派遣労働者の地位向上”が不可欠

◆“人材派遣のイメージダウン”が人手不足の要因に

 人材派遣業界にとって、本当の逆風は「労働者の派遣離れ」である。人材派遣業界から「人材確保ができない」との嘆きをよく耳にするが、その根底には「人材派遣のイメージダウン」があると捉えている。なぜなら、派遣で働くことに対して、当該労働者の親族等、周辺の人々が反対している現状があるからである。これこそが人材派遣業界に対する現実のイメージである。
 また、マスメディアもそれに追い打ちをかけ、人材派遣に対して差別的な表現を続けているのは残念至極である。勿論、派遣で働く労働者も所謂“フツウ”の会社員である。それにも関わらず、マスメディアは、ひとたび事故や犯罪等に関わった人物に対し、それが派遣社員であった場合に、「派遣社員の」とか「元派遣社員の」等と、“派遣社員”の呼称をひたすら強調されているようでならない。

◆“マスメディアが作り上げた派遣像”が影響

 そして、このような報道をする「マスメディア側にも問題があるのではないか」と考えるのは、果たして私だけなのだろうか。その根底には、マスメディアが“これまで作り上げた派遣像”が存在するからではないだろうか、と考えるのである。
 即ち、マスメディアにおける「派遣批判または蔑視」の姿勢があると言いたいのである。“派遣社員(非正規労働者)だから、あるいは、低賃金で不安定な雇用だから事件を起こした”と言わんばかりの報道と感じるのである。
 そこで、マスメディアに承知してもらいたいのは、今日現在でも約100万人以上の人が「派遣」で働いている実態を再認識してもらいたいのである。個々の派遣労働者の心情を思いやっていただきたいのである。
 また、人材派遣業界においても、人材派遣業界を今以上に魅力ある業界にすべく、直接雇用以上の「賃金」や「福利厚生制度」そして「教育訓練によるキャリアアップ」を拡充することにより、より一層魅力ある業界を創り上げるよう努力していただきたいのである。

◆“人財派遣”で心配りを

 最後に、人材派遣会社には、たとえ有期雇用の派遣労働者であろうが、無期雇用の派遣労働者であろうが、「雇い主」としての責任と自覚を持っていただきたいのである。「人材派遣」という特殊な働き方に関し、人材派遣会社の「間接雇用」故の“無責任さ”が、派遣労働者に「どうせ私は派遣だから」等という気持ちを抱かせているのである。換言すれば、「間接雇用」であるが故に、人材派遣会社には普通の正社員以上の“心配り”が求められるのである。「人材派遣」ではなく、“人財派遣”を目指してもらいたいのである。つまり、“人は財産である”と認識してもらいたいのである。これらを人材派遣会社が実現することによって、“あらゆる派遣労働者の地位向上”に貢献できるものと確信しているのである。そして、それを切望してやまないのである。

【ご参照】

●「提言」:『月刊 人材ビジネス5月号』記事
★『月刊 人材ビジネス』
 URL http://www.jinzai-business.net/gjb_list.html
◆社団法人全国請負化推進協議会
 代表理事 野々垣 勝
 〒450-0002 名古屋市中村区名駅2-28-3 OA第1ビル3F
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