2014.11.07
2015年の臨時国会で審議入りした「労働者派遣法改正案」!衆院厚生労働委員会で審議拒否した“民主党プラス野党の言い分”!
◆「これだけ瑕疵のある状況は前代未聞だ」川端国対委員長が派遣法について
民主、維新、次世代、みんな、共産、生活、社民の野党7党の国会対策委員長が7日午前、国会内で会談し、労働者派遣法改正案の審議に際しての与党の横暴な国会運営に対し、共闘して対応していくことを確認した。終了後に行われた記者会見で、川端達夫国対委員長が明らかにした。
派遣法改正案は、5日に衆院厚生労働委員長が職権で開いた委員会で審議入りしたばかりだが、与党からは7日の委員会を総理出席のもとで開会したいとの提案があり、6日夕方、渡辺委員長は、野党の反発にもかかわらず7日の委員会開催と総理入り質疑を職権で決めた。同日9時過ぎ、野党の抗議を押し切って強引に委員会が開会されたため、野党各党は一斉に退席した。
川端委員長は記者会見で5日の派遣法改正案の審議を振り返り、「この法案の根幹に関わる、派遣労働の固定化・永続化、つまり派遣労働が臨時的・一時的な仕事から、ずっと派遣でもいいというように変わるのではないかというのが、われわれの大きな懸念だった。その歯止めとして盛り込まれている『労働組合の意見を聴く』ということが、どれだけのチェック機能を果たせるのかということをただしたところ、塩崎厚労大臣は『労働組合がノーと言っているのを無視してやるようなことがあれば、監督官庁として指導する』という答弁をした。われわれは『本当にそうなのか』と何度もただした上での答弁であり、それならば抑止力になると思っていたら、委員会終了後、厚生労働省から紙が出てきて、『誤解があるようなので、今後はこの紙に書いたように答弁します』となった(11月6日の野党国対委員長会談の記事を参照)。本来ならば法案の出し直しが筋であり、紙切れ一枚で済むものではない。大臣の謝罪、答弁の撤回・修正、そして、質疑が無駄になったのだから追加的な質疑を行うべきである」と、野党側の主張を整理した。
こうした野党側の主張に渡辺厚労委員長は耳を貸さず、7日の総理入り質疑を決めた。川端委員長は同日の委員会開会について「トータルの質疑時間や、参考人質疑、公聴会の持ち方など全体のフレームを全く示さずに総理入り質疑を決め、委員会の所要時間や各党の質疑時間の配分などの話は一切なかった。当然われわれとしては『これでは質問もできないし委員会は開けない』と主張したところ、今朝になって時間割表が出てきた(添付PDF参照)。肩に『与党提案』とある通り、これは与党が勝手に本日の委員会の時間配分を決めたものだ。委員長は、野党には何も話さず、ただ与党から言われたとおりに本日の委員会を開会したというのが事の顛末だ」と説明した。通常、委員会の審議時間等は理事会で与野党の協議よって決められ、与党が一方的に時間を決めて当日野党に提示するようなことはない。川端委員長は「この委員会の異常さ、法案の中身も、閣僚も、委員長も、役所も、これだけ瑕疵(かし)のある状況を重ねているのは前代未聞ではないか」と強く批判した。
7日午前に開いた野党国対委員長会談については、「こうした委員会運営について、許しがたい暴挙であるということと、あらためて法律の根幹に関わる塩崎大臣の答弁について、きちっと説明していただき、修正されたいのならば修正していただいて、お詫びしていただいて、われわれがそれを確認させていただくことから始めるべきであり、こういう段階で今後の協議もなく総理出席の質疑などありえないという認識で一致した。本日の厚労委員会を継続することは認められないし、ましてや総理質疑は認められないとして統一した行動を取ることを確認した」と報告。民主党は11時から開かれた厚労委員会の理事会に出席して厳重に抗議するとともに、与野党国対委員長会談の開催を申し入れたと報告した。
【出所】「民主党」HPニュースより。