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2011.04.29

「宇宙人」の後は“残念な人?”だった

◆震災後2回目の「首相記者会見」

 東日本大震災後、第2回目の「菅内閣総理大臣記者会見」が実施(4/22)されました。当該記者会見の内容については、記者との質疑応答を含めて多岐に亘っていますので、詳細は首相官邸HPをご参照願います。

◆耳に残った「もう帰るんですか!」

 さて、皆様ご承知のとおり、菅首相は、当該記者会見の前日に被災地「福島県」を訪問(4/21)しました。冒頭記載の「記者会見」によれば、菅首相が一番耳に残ったのは、《私の家は今、アメリカよりも遠いんですよ。》云々と話した被災者の言葉だったそうです。菅首相の「避難所(田村市総合体育館※)訪問」のTV報道で印象に残ったのは、滞在時間約10分でそそくさと退所しようとした菅首相の後ろ姿に向かって、男性の避難者が大声で「もう帰るんですか!」と繰り返し掛けた言葉です。
※避難者数:67人(4/18現在:大熊町及び近隣町民)

◆“情けない姿”を露呈した菅首相

 と言うのも、この男性避難者が大声をかけた背景には、菅首相の慰問目的が、とりわけ「福島第一原子力発電所(東京電力)」が所在※する「大熊町(オオクママチ:福島県)」の避難者に限定されていたかのような駆け足慰問だったからと推測しました。それは、女性避難者が「私たちは大熊町の町民ではないですが、同じ避難者です。総理が来るっていうから待っているのに、ここを通り過ぎられていったら、どんな気持ちかわかりますか?(大臣の皆さんも)ここで生活してみてください。」等と、菅首相に涙声で詰め寄っていたことからも明らかです。そして、菅首相は男女避難者の声かけに対し、「すみません、そんなつもりではなかった。ごめんなさい。」等と、全く言い訳にもならないオタオタした言葉を発し、その場を取り繕った姿が本当に情けなく映ったのは私だけでしょうか。
※福島県双葉郡大熊町夫沢北原22番地。

◆菅首相は「避難者」をどう捉えているのか

 当ブログで菅首相に詰め寄るなら、震災前の「大熊町」の人口(10/4/1時点)は約1万人強(10,995人)ありました。前掲の避難所慰問時に、菅首相は一体何人の大熊町民に声をかけて話を聴いたというのでしょうか。「福島第一原発」事故に伴う放射能汚染で、すでに立入禁止とされた「警戒区域」を含め、「福島第一原発」から30km圏内の自治体(2市6町2村)だけでも、大震災前の該当人口は「約16万人強(16万1,061人)」を擁していたのです。極論して、菅首相の捉え方なら、この約16万人だけが慰問対象者になってしまいます。それでは、30km圏外に位置しているにもかかわらず、“放射能汚染度が高い”とされている「川俣町(カワマタマチ)」や「飯舘村(イイタテムラ)」の要避難者(計:約24,059人)はどうなるのですか。

◆菅首相の「慰問失態」は相殺されない
 更に、敢えて細かい指摘をするならば、菅首相は、同日2ヵ所目の避難所(「ビッグパレットふくしま(地上4F/地下1F建て)」:郡山市)を訪問しましたが、首相の意思で当初予定(2階まで慰問)を変更して3階まで訪問したとのことですが、4階や地階に避難者はいなかったのでしょうか。3階まで慰問したことで、前記の“田村市の避難所慰問の失態”を相殺したつもりなのでしょうか。急遽変更した慰問時間の延長で、当日のジュリア・ギラード首相(豪州)との首脳会談に遅刻(20分)したという経緯があるのです。そのギラード首相は、被災地「南三陸町(ミナミサンリクチョウ:宮城県)」を外国首脳として初視察(4/23)されたのです。子ども達へ「縫いぐるみ」のプレゼントと共に被災者を激励され、お返しに折鶴等を贈られたとのことです。TV報道で、慰問を受けた子どもらの笑顔を確認できました。菅首相の駆け足慰問との違いは明白です。

◆“人の心”が問われる菅首相
 他方、4月22日までに関東地方の避難所(埼玉県・都内・千葉県・茨城県)を慰問された「天皇、皇后両陛下」は、初めて東北地方の避難所慰問(4/27)に入られ、5月始も慰問を予定されています。天皇、皇后両陛下の慰問に対して、被災者の皆さんは感謝のうえ元気も出されています。不満をぶつける避難者があろう筈もありません。それは、天皇、皇后両陛下が親身になられて慰問されているからと確信します。それに対し、菅首相の慰問で避難者の不満や不安は増幅されるばかりで、そんな慰問なら何もされない方がマシです。つまり、その差は、菅首相の慰問には、人に対して“心”が込められていないからに他ありません。その上、この事実に菅首相は気づいていないから問題は大きいのです。迷走する民主党政権だから云々、以前の問題です。

◆“残念な人”にならないよう
 今から約半年前の「サンホセ鉱山落盤事故(10/8/5:チリ北部コピアポ郊外)」は記憶に新しいと思いますが、落盤事故発生後、約2ヶ月で“作業員全員は無事救出完了(10/14)”となった事故でした。唐突にこの事故を取上げたのは、就任後5ヶ月目のピニェラ大統領が、当該事故への対応で政権支持率(49%:7月)が一時的に上昇した(58%)からです。
 勿論、「東日本大震災」と「サンホセ鉱山落盤事故」を同一視できる訳は毛頭ありませんが、菅首相が避難所慰問で、民主党政権の支持率アップをいかばかりでも期待していたのなら、今さら何をか言わんや、です。前述のピニェラ大統領は、当該《救出劇を人気浮揚策として利用している》との報道もありましたが、それでも、救出された作業員一人ひとりに笑顔でハグしていたのは印象的でした。そこで、今後、避難所の慰問時には、せめて、両手を腰の後ろに回して被災者に面談する態度だけは改めていただけないでしょうか。“菅首相!国民は「あなたの人間性」をしっかり見ていますよ。”
【資料】宮内庁公表資料。首相官邸公表資料。総務省公表資料等。