2015.02.23

★2015年の「労働基準法改正」の主なポイント

◆2015年の「労働基準法改正案」について

　この度、厚生労働省は、2015年の労働基準法改正に関して「労働基準法等の一部を改正する法律案要綱」を労働政策審議会に諮問（2/17日付）しました。当該改正案の主なポイントは、下記のとおりです。尚、施行期日（予定）は、「平成28年4月1日付」です。今後の動向を注視ください。

【労働基準法改正の主なポイント】

●「中小事業主に対する時間外労働の割増賃金率適用猶予規定」の廃止
　中小事業主に対し、月60時間超の時間外労働に対する通常の労働時間の賃金の計算額の5割以上の割増率で計算した割増賃金の支払い義務の適用猶予に係るを規定を廃止する。但し、当該事項のみ、施行期日（予定）は「平成31年4月1日付」。
●「年次有給休暇」について
　使用者は、年次有給休暇の日数が10日以上の労働者に対し、当該休暇のうち5日については、1年以内の期間に時季に関する労働者の意見を聴く及び意思を尊重して定めることにより与えなければならないとする他、年次有給休暇の管理簿を作成しなければならないとする等、企業に対して従業員が有給休暇を取得する時期を指定することを義務付ける。
●「特定高度専門業務・成果型労働制（高度プロフェッショナル制度）」の新設
　労働時間ではなく、成果に応じた賃金を支払う所謂「ホワイトカラー・エグゼンプション」を新設する。具体的には、年収1075万円以上の専門職の労働者を対象とし、年104日の休日取得等を条件とする。
●その他、「フレックスタイム制」や「企画業務型裁量労働制」の拡大等、詳細は、下記「法律案要綱」をご参照ください。

【ご参照】

◆「労働基準法等の一部を改正する法律案要綱」（厚生労働省）
　URL　 http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000074130.html