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2014.01.07

厚生労働省が主張する「期間の定めがない無期雇用」は“正社員”ではない

◆「無期雇用」と“正社員”はイコールではない

 厚生労働省の労働関係の法改正や改正案でよく耳にする言葉に「無期雇用」があります。文字どおり、「期間の定めがない雇用」を指しているのです。しかし、それは「正社員」とはイコールではないのです。近年では、『労働契約法(有期労働契約)』が改正、施行(2013/4月)されました。有期労働契約が5年を超えて反復更新された場合、労働者申込みを前提に、無期雇用(無期労働契約)へ転換する仕組みの導入が義務化されました。そして、労働者派遣法においても、期間の定めがない無期雇用の労働者は、いつまでも派遣が可能になるといっているのです。厚生労働省の狙いは“正社員化”ではなく、とりあえず、有期雇用の労働者を期間の定めがない無期雇用へ転換することにあるのです。しかし、企業にとっては、“無期雇用のリスク”との闘いとなるのです。本当にそれでいいのでしょうか?「無期雇用のリスク」を選択した企業は、今後、「均衡待遇」や「同一労働同一賃金」で、労働者と真っ向から向き合うことになることを承知しておいていただきたいのです。