2008.04.11
中小企業基盤人材確保助成金について
「中小企業基盤人材確保助成金」の内容拡充が予定されています。これは、中小企業労働力確保法(「中小企業における労働力の確保及び良好な雇用の機会の創出のための雇用管理の改善の促進に関する法律」1991年5月2日法律第57号制定)に基づくもので、これまで労働力支援事業の一環として、認定中小企業者※1)に対し、創業及び異業種進出に係る相談援助及び助成が実施されてきました。そして、今年4月1日付で、生産性向上のための人材確保が加わり、助成額を含めて拡充が図られる予定(独立行政法人雇用・能力開発機構)です。詳細は公表前につき、冒頭より「予定」と記しました。
すでに公表されている概要は、「生産性を向上させるための基盤となる人材を、年収450万円以上の賃金で新たに雇入れた又は大企業等から受け入れた場合」※2)及び「基盤人材に伴い雇入れた一般人材について助成」されます。拡充点は、小規模事業者の場合の雇入れ助成額として、基盤人材※3)は1人当たり180万円、一般人材※4)は1人当たり40万円、が新設されました。尚、助成金の対象労働者には、基盤及び一般人材の双方とも、雇用保険の一般被保険者(正社員)として雇入れる者であること、但し、一般人材のみの雇入れは非該当等の条件が設けられています。
具体的な手続きとしては、準備行為※5)から6ヶ月以内に、生産性向上計画認定申請書を各都道府県へ提出し、都道府県知事から認定される必要があります。その他、詳細については、関係機関からの公式発表が待たれるところです。
※1)認定中小企業者:労働力の確保を図るための雇用管理の改善に関する事業についての計画等(「改善計画」)の認定を受けた事業協同組合等を含む中小企業者等の総称。
※2)下記「※3)-②」関連。
※3)基盤人材:次の①・②両方に該当する人材。
①事務的、技術的な業務の企画・立案、指導を行うことができる専門的な知識や技術を有する者、または、部下を指導・監督する業務に従事する係長相当職以上の者。②創業・異業種進出の場合:年収350万円以上の賃金で雇入れられる者(賞与等を除く)。生産性向上の場合:文中※2)参照。
※4)一般人材:基盤人材(上記※3)参照)に該当しない一般の労働者。
※5)準備行為:創業進出は、法人設立登記日等。異業種進出は、事務所賃貸契約等。
参考:中小企業助成金案内関係資料(独立行政法人雇用・能力開発機構)。